生姜とにんにくの力で食生活を変える「温健道」の世界観
偏りがちな日本人の食生活を見直すきっかけになればという思いから生まれたのが、有限会社サリダの自社ブランド「温健道」だ。生姜とにんにくのダブルパワーで体を温めることを主眼に置いたレトルト食品を展開しており、使用する生姜・にんにく・鶏肉はすべて国産素材を採用している。身体を温める習慣は免疫強化に直結するという考え方が、ブランド全体の設計思想として貫かれている。
「忙しくても温活を続けられるようになった」という利用者の声があり、手軽さと素材の安心感がリピートにつながっているようだ。業務用卸売を起点に持つ企業が自社ブランドを育てているというのは、食への向き合い方に一本筋が通っている印象を受ける。
厨房の現場を支える業務用生姜加工食品の品揃え
甘酢生姜、紅生姜千切り、串カツ用の串付き紅生姜など、飲食店が日常的に使う業務用商品を取り揃えているのが有限会社サリダの本業だ。食品問屋や飲食店を主な取引先とし、大阪市浪速区を拠点に全国への供給を担っている。「安定した品質でいつでも届けてもらえる」という声が飲食店側から多く挙がっており、定番仕入れ先として継続利用されているケースが多い。
注文は問屋経由だけでなく、店舗・企業への直接卸売と個人向け通販(1点から)にも対応している。販売窓口の多さが、新規顧客の取り込みにもつながっている。
飲食業界の余剰在庫問題へ切り込む「ムダナシ」事業
2021年6月にスタートしたフードロス削減サービス「ムダナシ」は、飲食店や商社が抱える余剰在庫を消化する仕組みだ。食品ロスという業界全体の課題に対して、流通の仕組みから働きかける発想は、卸売事業で積んだノウハウがあってこそ実現できたものだろう。社会への貢献という方針がここにも表れている。
取り組みに共感する飲食店側からの支持も広がっており、事業開始から継続的に展開されている。正直、こういった課題解決型の事業を生姜加工の会社が担っているという意外性が、取材して最も印象的だった点だ。
2006年創業、段階的な事業拡張で築いた現在の姿
有限会社サリダは2006年1月に福岡市で設立され、2008年に生姜製品の輸入・販売を開始した。2013年に大阪市へ移転し、2021年のフードロス削減事業立ち上げ、2022年の全省庁統一資格(業者コード0000211336)取得まで、約20年をかけて現在の事業体制を形づくってきた。代表は宮本由紀夫氏、資本金は530万円。
官公庁との取引に対応できる全省庁統一資格の保有は、法人顧客にとって取引判断の材料になる。生姜加工という専門領域を深掘りしながら、社会課題にも向き合う企業として着実に歩んできた。


